寺島菜々子
寺島 菜々子
株式会社Qeight 海外インターン事業部 責任者
海外に行ったら、世界観が変わる。よく目にするフレーズだが、その経験には非常に大きな価値があると、海外インターン事業部の責任者・寺島菜々子さんは熱弁する。フィリピン留学、そして株式会社Qeightが主催したフィリピン・ダバオでのインターンにも参加した菜々子さんだからこそわかる、学生が日本の外に飛び出すことの意義とは?
――まずは菜々子さんの経歴を、学生時代から遡ってうかがってもよろしいですか。

「高校生の時に、ふわっと『社長になったらかっこいいな』という思いがあり、大学では経営学部に行きました。大学在学中も変わらずその考えを持っていたのですが、社会人ではない私が社長になって何かできるかと言われると、まだ何にもできないだろうと感じたんですよね。なので、まずは私の過去の経験に基づいて、フィットできると思った会社に入社しました。そこから3年経って会社員を辞めたあと、苦手だった英語を克服したいなと思い、フィリピンに3ヶ月間留学しました」

――そこから現在は海外インターン事業責任者として活動されていますが、どんなお仕事をされていますか。

「主に学生の方向けの業務をしていて、興味のある学生さんに対して面談をするほか、LINEでの問い合わせ対応もしています。あとはactivoというプラットフォームの作成や説明会開催、Instagramの運営もやっていますね。」

フィリピン 英語レッスン 寺島菜々子
――菜々子さんが大学生だったころと比べて、いまの大学生はどんな特徴があると感じていますか。

「海外に興味を持った人が減ったのかなとは思います。私が大学生4年生だったころにコロナウイルスが大流行して、海外へ卒業旅行に行くことができませんでした。だとすれば、今の大学生は高校生の頃にコロナを経験しているので、たとえば修学旅行で初めて海外に行く予定だったとしても、そもそも海外に行けなくなってしまった人たちが多いと思います。海外に行く機会が減ることに加えて、アニメや推し活のように国内で楽しめるコンテンツが日本だと特に多いので、自然と学生の人たちはそっちにお金を使ってしまいますよね。かつ、円安で物価が上がっていることも影響していると考えています」

――たしかにコロナウイルスの影響は大きそうですね…。

「大学のゼミのOBOG会や以前所属していたサークルの集まりで現役大学生と話していても、『あまり海外に興味なさそうだな』と思いました。これは私の感覚ですが、インターネットやSNSで海外の人たちとつながっている感覚も得られているのではないかなと。だから、実際行くところまではなかなか到達しない方が多いと思ったりします」

――面談に来る学生さんはどんな方が多いですか。

「自分がやりたい専門職があり、そこに"海外"が付いてくるような人が多いのではないかなと思います。例えば『イーグルセンターで働きたい』と言ってくれた獣医学部の学生さんは動物園に今後就職しようと思っており、海外に行ったほうが就活で有利になるのではないかなということで、参加してくれました。性格面で言えば、真面目な方が多いかもしれないです。個性的な方もいらっしゃったりはしますが、基本的には落ち着いているかなと。将来のことを考えつつも、いろいろ不安を抱えながら…という学生さんが多いと感じています」

――海外インターンが気になっている学生さんに対して、菜々子さんはどんなことを意識しながら話を聞いていますか。

「まずは寄り添うことを意識しています。中でも特に意識しているのは、語学面です。私は元々英語ができない状態からフィリピン留学をスタートしているので、全く英語ができなくても良い経験になることを、実体験を元にして話すことができます。あとは、女子だと治安の部分で心配な人もいると思います。日本でも犯罪はありますし、100%とは言い切れないのですが…。特にフィリピンのダバオは安心だと、実際インターンに参加した私が言うことで、説得力を持たせられると思っています」

――菜々子さんはフィリピンの複数都市に行った経験があるからこそ、ダバオの治安の良さが身に染みて分かると思います。具体的にうかがってもよろしいですか。

「1つ目が、夜に女子一人でも歩けることですね。私だけじゃなく、ダバオの学生も夜10時ぐらいに歩いているのを見てびっくりしました。セブに留学していたときは、留学先の先生から『夜は1人で歩くな。女子だけで絶対出歩かないで』と言われていたので、そのギャップに驚きました。

2つ目は、物乞いしている子どもがいないことですね。東南アジアだと、1日に何回も子どもから声をかけられ、道端のおばさんから『お金ちょうだい』って言われるんですけど、そういう人が全くいなかったのは印象的でした。あとダバオは他都市と比べて警察官の人が多く、交通規制も頻繁に行なっているので安心でした」

ミンタル区役所 地域イベント活動
――治安面以外でダバオの良さを挙げられるとすれば、どこになりますか。

「いっぱいあるので難しいですが…(笑)。1番の推しポイントは、日本では知れない、日本の歴史を知れるところだと思っています。ダバオの、特に私たちが働いていた地域は戦前に日本人が経済を発展させた場所です。なので、ダバオに日本人が行くと、すごく喜んでくれるんです。

この機会がなければダバオに行くことはなかったと思いますし、現地で"濃い"異文化体験をできなかったと思います。現地の人と話して文化交流をするだけじゃなく、生活が日本よりは整っていないことを肌で感じることによって、日本の現状にありがたみも感じられるし、フィリピンの良さも感じられる。そういった発見をすることによって今後の人生が一段階濃くなるかなと思います」

――いまの大学生はあまり海外志向がない傾向にあるという話もありましたが、このプログラムのどんなところが魅力的だと感じていますか。

「一回外に出てみると見える世界が変わります。日本の現状が世界と比べてこうなのだという比較が生まれ、それによって、いまの日常生活が当たり前じゃないっていうことに気がつける。これはアメリカのような物価が高いところに行ってもそうですし、東南アジアのような低いところに行ってもそうだと思います。シャワーが水しか出ないとか、給料が安すぎるとか。日本人は平気で業務外のことをやるけど、海外だと当たり前のように断るだとか…。日本で働くのが向いていないかもしれないということがわかったり、逆に自分は日本が合っていると思えたりするのではないでしょうか」

――海外に行くと視野が広がる気持ちは、インタビュアーの私も共感できます。

「それこそ、いまの社会情勢はあまり良くないじゃないですか。その状況で、大学生が何を強みとしてどの会社に入ればいいのかなんて、簡単にわからないと思います。でも、それが小さくなる助けになるのではないかなと。『こんな悩みはどうでもいいや』、『自分ってもしかしたらこういうことに向いていたのかもしれない』という気付きも得られたりします。

私の話でいっても、海外に出なかったら、これから会社を立ち上げたいと思った時に、海外を視野に入れることなんて全くなかったと思います。というのも、日本語しか使いたくなかったので(笑)。でも、海外に行ったことで『世界の企業ランキングに私が作った会社が載ったらいいな』と思えたり、『外国人を巻き込んだビジネスができたらいいな』と考えられるようになったんです」

インターン生との授業風景
――では、最後にこの記事を読んでくださっている方に向けてメッセージをお願いいたします。

「このインターンで一番学べることは"今までの常識が覆されること"です。海外に行った人あるあると言えるかもしれませんが、これは本当です!そして私たちが運営しているプログラムを経験していただくことで、単に海外旅行するよりも深くその国の文化や価値観を知り、今までの日本での生活とのギャップを感じると思います。人それぞれ感じる事は様々だと思うので、参加してくださった皆さんと意見交換し、お互いに学びを深められると嬉しいです!」

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